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【子供を病気にするダブルバインドをかけてませんか?】

【子供のイジメ大人の世界にも当てはまる】

3年前の『子供のイジメについての投稿』ですが大人の世界にも当てはまります。
長文ですが気になる方は読んでみて下さい。

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私は毎年夏休みは親子で参加できる心理学セミナーをやってるのですが、
昨年は「日本人に馴染むアサーション」で、小1〜中学生まで参加しました。
練習すれば小学1年生でも出来るようになりました。

親御さんからは
『学校の道徳でもこういうのを教えてくれればイジメも起きにくいのに~!』
とか
『学校の先生はこういう勉強をしているのですか?』とよく聞かれます。
どうなんでしょう?

取り組みは始まってるのかもしれませんが、
身についている先生は少なそうですね。
なにせセミナーに参加した小学生が
『あの○○先生は出来てないじゃん!』とか
『あの先生、分かってるのにイジメを見て見ぬ振りしてズルい』とかの
不満が爆発しましたから(苦笑)

それをアサーションのお題として、
『学校の先生の機嫌を損なうことなく正当な意見を
アサーションで言ってみよう!』
と臨時に練習したくらいです。
子供側から、先生の機嫌を損ねない様に、クラスを相互尊重の方向に導く!

なんて高度な事をやらせてるんでしょうか?(苦笑)
この動画を取って先生に見せたい位です。
勿論、先生側の問題ではなくモンスターペアレント的なケースもあり、
一生懸命取り組まれている先生が様々な負担を背負い、
疲れてしまってる現状もよく聞きます。

この投稿ではケースバイケースの事例は検討しませんが
それだけ相手を傷つけずに
『断る』『お願いする』『距離をおく』『保留で待ってもらう』
などをIメッセージでしっかり表現する事を、
多くの方が出来てないのです。

つまり子供が良質なコミュニケーションを学ぶ場が少ない。
親も先生も出来ていないので、子供は家庭や学校で
モデリング(観察して学ぶ事)も出来ない。

先生や親自身が未熟なコミュニケーションである自覚もなく、
模範も示せないまま、イジメなどの問題が起きてから
『どうしてそんな事したの!!!』とか
『どうしてそんな事になったの!!!』と子供を責める形になる。
この形になれば、子供は次からはもっと言わない・・・

言えない・・・言えないから問題は重症化する。
重症化した状態で言えばもっと責められると子供は思ってしまう。
もしかしたら中程度の段階で勇気を出して言ってみる子供もいたでしょう。
しかしその時『前にも言ったじゃない!』となれば二度と言わないでしょうね。
だってね~

子供からしたら『言っても怒られる』
『言わなくても怒られる』
改善策も示してもらえず・・・
事態が酷くなれば『もっと怒られる事を想像する』
で、そのままでは改善されず事態は酷くなる。

『でもとにかく学校には行け!』
これ【ダブルバインド】二重拘束ですよ!
大人だって子供だってダブルバインド掛けられたまま
生きてれば病気になるんです!
下手したら死にますよ!

身内からダブルバインドを受けている方、子供に限らず結構多いです。
問題の軽い内にちゃんと大人が傾聴できて『こうしたら良さそうね!』と
モデルを示せたり、『一緒に考えようね』と言う環境が
家庭や学校にあれば、例えその時に良い解答が見つからなくても、
誰にも言えず一人で抱える事にはならないのです。

もし先生にその様な能力があり、
WEメッセージとしてクラスで考えられれば、
尚イジメを続けられる環境では無くなるのに。
子供に『イジメちゃダメ!』逆に『イジメられない様にしろ!』って
言っても無理です。

大人(特に親と先生)がそうならない為のモデルを示せないと、
禁止では『また形を変えたイジメ、陰湿なイジメ』が出現すると思います。
そして問題が起きてしまったら(イジメだけでなく)
怒っても解決しない!怒らなくても解決しない!何もしなくても解決しない!
イジメた側の問題にしても解決しない、
イジメられた側の問題にしても解決しない!

じゃ〜どうすりゃ〜いいのよ!
となる訳です。
大体、この段階でカウンセリングにいらっしゃる方が多い。
起きてしまった問題を無かった事には出来ませんから、
発覚した時点で出来る限り食い止めるしかないのですが・・・

【大切なことは同じ状況になった時に、対処できる自分でいること】

重要なのは
『次に同じ状況におちいった時に、対処できる自分になっておく』
つまり学んでおく!練習しておく!と言う事です。
これは被害者側のみに強くなれ!と言ってるのではありません。
加害者側もそのような行為をしそうになったら

『次は同じ行動をしなくても済む自分になっておく』
学習と練習をしておくという事です。
大人や先生、上司など指導的な立場にある方は、
その様な時の対処法のモデルを示して欲しいのですが
家族や学校、組織や集団で、その様な事が度々起こる場合、
トップや管理者にその能力がありません。

それでは永遠に似たような同じレベルの問題が起こります。
考えない様にしたところで、同じレベルの悩みが起き続けるのです。
人が悩み続ける理由の1つに
『また同じ問題を抱えた時に、対処できる自分になっていない』
という事があります。

これが未来の不安へと繋がります。
子供だったら明日の登校拒否へと繋がります。
『また同じ問題を抱えた時に、対処できる自分になっていない』ままで
また『学校に行け!』と言うのは無理ってもんです。
どうしたらいいのでしょうか?

具体的には相互尊重のコミュニケーションを示せる大人を増やす事。
傾聴の基本とアサーション、コミュニケーション心理学などから
取り組むのが良いでしょう。
そしてできれば大人には障害者理解啓発の学習が必要です。

自分が相手を尊重しても必ずしも相手から尊重してもらえるとは限らず、
これを受容するには障害者理解啓発の学習をしないと、
凄く個性的な方の理解と対処が出来ないのです。
また、そもそもが出来る能力のない方、分かる事が出来ない方に、
出来る様になれ!と強要しているのを度々目撃します。

常識的、社会的に見れば仰る通りなのですが・・・
その方法は永遠に解決せず「怨みつらみ」へと繋がります。
それは音程が認識出来ない音痴な方に、
『お前はいつになったら歌手になるんだ!』と言ってるようなもんです。

もちろんボイストレーナーにでもつけば、多少はましにはなりますが、
恐ろしく能力のベースがない所で頑張る事は本人も苦しいし、
やはり歌手にはなれない。
別の方法で対処する方が建設的です。
これらの理解と、相互尊重コミュニケーションの練習を、
家庭、学校、会社など組織的に取り組む事だと思います。

何で学校はやってくれないんだ~!
何で会社はやってくれないんだ~!
ではなくて気が付いた人から学んで下さい!
出来る方から学んで下さい!
自分の事で精一杯の人も、
人の為でなく自分の為でいいので学んで下さい!

やがて自分の為とか人の為とか、関係なくなります。
子供のイジメの問題だけでなく夫婦、家族、会社etc
根本は同じ!
もう生きてる限り一生必要ですから!

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