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親に感謝できない方にお薦めのワーク・前編

親に感謝できない方にお薦めのワーク・前編

親に感謝できない方にお薦めのワークがあります。

『あなたを本当に育ててくれた方に感謝する』と言うワークです。
あなたを育ててくれた他の人がいるはずです。
親の代わりに面倒をみてくれた方とか、親が教育し損ねた事を親代わりに教えてくれた方とか、
尊敬できる先輩とか上司とか学校の先生とか。
究極は本や映画など直接会えない方でも構いません。

目の前にいる【感謝できない人】に影響され、あなた自身が感謝できない人格へと強化されてしまっています。
私もそうでした(泣)
大人ってみんなそうだ!と思っていました。
もったいないです。 
本当にお世話になっている他の人にまで感謝の念を出せなくなっています。

なので!

感謝できない人ではなく【感謝できる人】に、とことん感謝してみください。
自分が納得できる方に、とことん感謝してみて下さい!

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※下記症例・守秘義務クリア済

10年位前、遠方からいらした患者さんAさんがアダルトチルドレンで、
嫌いな親の介護でストレスが溜まりウツ病状態でした。
(これ、けっこう多いですよ!)

『いくら尊敬できないからと言って、親を看たくないなんて思ってはいけない・・・でも・・本当は・・
できれば早く亡くなって欲しい・・・』
そう思ってしまう自分を責めてしまっているのです。

アダルトチルドレンは二度傷つく(某大御所カウンセラーの誰かが言った)と言う言葉の通りです。
虐待を受けて傷つき、親に分かって欲しくても何度も裏切られ傷つき、その親を看なければならない事で自分を責め傷つき、
場合によっては自分の人格まで歪んでしまい他者との関係でも傷つく。

その文化を我が子に強要すれば更に続くわけで、負のスパイラルとなります。
そのアダルトチルドレンが何度でも傷つく仕組みを理解し、その絡み合ったシステムから抜けなければ、
永遠に傷つくシステムの中で生きる事になるのです。

このAさんは遠方の為、2回しか治療できませんでした。
で当時、私はカウンセリングなど勉強していませんでしたが、この方の気持ちが手に取る様に分かりました。 
私もそうだから・・・

その時に降りてきたのが、感謝できない人ではなく【感謝できる人】に、とことん感謝するワークです。

今思えばカウンセリングを勉強していた訳ではないのに、
このワークの他の部分でもカウンセリングプロセスを踏んでいました。

感謝って、感じて謝ると書きます。
一般的には親や先祖に感謝すると幸せになれます。
その様な書籍や情報は溢れています。

子供の時は幼さゆえに分からなかったけど、大人になった今なら親が言ってくれた事の意味が良くわかるというパターンです。
『ああ・・・私の為を思って言ってくれてたんだ・・
それなのに子供だったから分からなくてごめんね!自分が親になって初めて分かった、お母さんありがとう』と・・

しかしアダルトチルドレンの私やAさんはこのカウンセリングでは悪化します。
『Aさん!もしこんな一般的なストーリーならAさんも「お母さんありがとう!感謝しています、
今まで気が付かなくてゴメンね!」そう言えるんじゃないですか?
そう思えたらどんなに楽だろう・・・と

しかし、親子の役割が逆転していたから、Aさんは親にこそ感謝して欲しい位ですよね!逆に謝って欲しいのですよね?』
Aさん、脱水症状になるほど涙が止まりません。

でも自分の親にはそれは望めない・・・そんな母親ではない・・・
親子なんだから、いつか分かり合えるはず・・・
そう思って頑張ってきた・・・
しかしその度に期待は裏切られる・・・
辛いですよね・・・

感謝できないのは当然です。

Aさん、それでも親を看る!他の方に迷惑をかけたくない!と言う強い意志がありましたので、
一回目の治療で幼年期の話を聴き、二回目の治療で上記の話と、【感謝できない人】ではなく【感謝できる人】に、
とことん感謝するワークをさせて頂きました。

するとそのAさん、今度は穏やかな表情での涙が止まりません。
もちろん親への涙ではありません。
いままで感謝してこなかった人たちへの懺悔(ざんげ)の念が溢れます。

親代わりに自分を愛してくれた、支えてくれた人達に、なんであんな態度をとってきたのだろう・・・
親でもない家族でもない方達から、少しずつ支えられ生きてこられた自分・・・

『ああ・・なんで自分を本当に愛してくれていた先生、友人、何の関係もなにのに
愛情を注いでくれた人たちに失礼な事をしてきたのだろうか・・・』

私(櫻井)も同じ過ちを犯してきましたからよく分かります。

Aさんとの深い共感から、自分を責める必要がない事をしっかり自覚して頂き、
出てきた気持ちを素直に受け止め自分を育ててくれた存在に感謝する。

『どんな方達に感謝したいですか?』と聞くと
何人か名前が上がりました。

どんな理由で感謝したいかも聴きました。

自分はこんな親に生まれて不幸だ!しかし!
だからこそ愛してくれてる人もいたし、今も愛してくれている人たちがいる事に気が付きました。

そして遠方の為、たった2回の治療しかできませんでした。

そして数年後、五十肩でわざわざ県外から来院して下さいましたが、見事に復活していました。
感謝できる方に感謝する事で協力者が現れ、全部自分が引き受けなくても大丈夫な環境が整ったようです。

そして親との関わり方も変化していました。
母が変わらない事を許した(諦めた)のです。

『母はあれでいいんだ!私は私の人生がある』と力強く仰っていました。
社会的な役割も受け入れつつ、母と自分に、精神面で見事な境界線を引いていました。

『これでは永遠に負のスパイラルが繰り返される!』

カウンセリングを学ぶ前でしたが、私も小学生のころから、悩んでいた事なので上手くいった様です。

『将来この親を看るなんて・・・今だって既に大変なのに。
この親が老いたらもっと我がままになり大変な事になる・・・』

『僕は親の奴隷として生まれてきたのではない!』

『これでは永遠に負のスパイラルが繰り返される!』

私(櫻井)は小学生なのに親の責任を背負いきれないと感じ
我が家はいずれ社会の迷惑になると言う未来が見え、それが自殺願望となっていました。

私の弟も、同じ悩みで子供なのに『役所の無料弁護士相談』に申込んでいます。
弁護士さんは「直接的な証明できる虐待がなければ何もできない。それにアナタは親の心配ができるとても良い子に育ってますよ!」
と言われて帰ってきました。

いやいや!全然違うでしょw

ちゃんと育児が行われているか?見えない虐待がないか確認して、他の窓口に回さないと!
『とても良い子!って(苦笑)』
カウンセラーと弁護士の仕事は違いますからね(苦笑)
その頃にもしアダルトチルドレンに詳しいカウンセラーさんに話を聴いて貰っていたら・・・
(まぁ、もし!は無いんですけどね)

後編に続く…
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