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カウンセラーの福岡一人旅⑥「十転化」

カウンセラーの福岡一人旅⑥「十転化」

さて、笑ってしまう位に、信仰心のない私ですが(笑)
それでも念入りに読んで下さる少数派の方がいますので
今一度【十転化】を観て行きましょう。

悪を転じて善と化す
邪を転じて正と化す
愚を転じて賢と化す
貧を転じて富と化す
※以下省略

1つ1つの意味は省略させて頂きますが、注目して頂きたいのが、
「転じて」「化す」となっている所です。

悪・邪・愚・貧、という最初の文字ですが、理解が浅いと、これをダメなものと捉えて、
それがある自分を責めたりそれがある相手を攻めたりするのが人間の世界です。

心理学でもスピリチュアルでも、宗教でも!
『えっ??なんでそれを求めている人達が、仲間同士で争いになってるの?』
と感じる事があるかと思います。

前回の投稿の「求めれば求めるほど逆の負の要素を引き寄せる」というスパイラルと同じなのですが、
悪・邪・愚・貧
これらを否定すると、もしくは排除しようとする考え方、行動、在り方ですと、善・正・賢・富は逆に逃げて行きます。

求める程に逃げて行く・・・

そりゃ~そうです。
陰陽の要素は2つで1つですから、片方だけを排除し、片方を沢山持てば、益々逆の要素が必要となり、
排除したはずのものを何度でも引き寄せるのです。
これが人間関係の負のスパイラルを作り出します。

だから仏教と瞑想、カウンセリングを融合したマインドフルネスでは、悪・邪・愚・貧、を受け入れます。
その状況を、その事実を逃げずに経験し、受け入れる。
そして認める。
これが必要なんですね。

しかしそう言うと、私の親父みたいに(苦笑)
「そんな悪い奴を受け入れたら益々酷い世の中になっちまうよ!」と言う人達がいますよね。
当たり前ですが、受け入れると言うのは「幼児虐待を容認する!」などの意味じゃ~ございませんよ。
その心理的な仕組みや法則を理解する為に、自分が否定しているものを1度認めてみると言う事です。

逆の視点から見る事、そしてその反対の性質である2極を俯瞰して眺める視点を持てるように訓練する事で観える、
第三の世界があるのです。
その視点が「陰」を排除するのではない『第三の視点』となります。

ズバリ!それは何か?といいますと
もともと1つの物が、姿・形を変え、グルグルと変化していると言う所にヒントがあります。

太極マークを思い出して下さい。
陰の要素と、陽の要素がグルグル回転し回っています。
太陽が昇って沈まなければ夜は来ないし
夜が終わらなければ太陽は昇らないのです。

だから!
【十転化】にも
悪を排除し、善を増やす!とは書かれていないのです。

悪を転じて善と化す
邪を転じて正と化す
愚を転じて賢と化す
貧を転じて富と化す
全ては転化するものだ!と書かれています。

あくまで元々1つの陰陽が「転じて」は
人間の目にはどちらかの要素として目に映る!
つまり「化す」。
化けているに過ぎないのです。

それなのにも関わらず
私達は「人生の朝」には太陽が昇り「この世の中は明るい」と感じ、
「人生の夜」が来ると闇が空を覆い「この世の中は暗い」と感じます。
しかし!実は・・
1つのものが片方の側面として、ただ化けているだけで、やがて転じるのです。

悪・邪・愚・貧がいけないものとして扱わず、転じるものとして扱うカウンセリング

その仕組みが分かれば、悪・邪・愚・貧、のバケの皮(視点)を剥がして転がしてやればいいですね。
そうすると!
悪・邪・愚・貧が転化し、善・正・賢・富へと変化します。

だから私はカウンセリングで相手をどうこうしようと思っていません。
悪・邪・愚・貧がいけないものとして扱いません。
転じるものとして扱います。
1つのものが「今とりあえず化けて」その様な状態に見えている!として扱います。

沈みゆく太陽を止める様な事はしません。
もし闇が恐くて早く太陽を拝みたいならば
太陽が沈む方向とは逆向きに走れ!と言います。
その方が早く太陽を拝めます。

闇が追いかけてくるから逃げる・・・
恐いから太陽を追いかける・・・
変えられない自転に逆らうので、しんどくてしょうがない・・・体力も続かない・・・
そりゃそうですよ!

じゃ~みんなで今日から逆をやりますか!?
悪・邪・愚・貧を、積極的に経験しに行きますか?(笑)
上手く行ってない場合は今までと逆をやりますか?(笑)
ほら、怖いでしょ!現実でやるのはw

ついついダメと分かっていても慣れてる方をやるのです。
『あるがままでいいんだ!ありのままでいいんだ!』とか言って。
ホント!怖いですよw
逆をやるのはw

だから安全なカウンセリングで、仮想世界の中でその経験をして、その仕組みを理解して、現実に活かすのです。
仕組みを熟知したカウンセラーさんとスモールステップを踏むのです。
それだとリスクが殆どありませんね!

今日もプロ向け講座でやりました。
自分の中の「陰」と「陽」、つまり相反する気持ちを二極分割して、本当の深い感情に気が付き、統合する練習。
自分と相手の相反する気持ちに気が付き、統合する練習。
仮想世界をカウンセラーが創り出し、ある意味クライエントが気が付いてない自分(相手)を「召喚」して対話するのです(笑)

すると第三の案が浮上します。
あっ!もしかしてそれを第3の目(視点)が開けた!と言うのかもしれませんね。

もちろん何も習わず、ぶっつけ本番でスリリングに、現実世界で自力でやるのも自由です。
「危を転じて安と化す」
それもまた命がけで深い学びとなる事でしょう。

注意:雷山観音にあやかって高度な内容となっています。
上記のワークなど、頼まれても中級者以上でないと出来ません事をご了承下さい。
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